Tuesday, 3 April 2012

Be Humankind. 英国最大級NGOのチャリティショップにて

今日は、私が昨年の10月からボランティアをしている、地元のチャリティショップについてのお話です。
このチャリティショップは、発展途上国の様々な問題を解決するために世界的規模で活動しているOxfamというNGOが運営しています。主に災害に対する緊急人道支援、貧困撲滅、女性の権利向上といった問題に力を入れて活動している世界的に有名な団体です。

Oxfamの活動についてはこちら。/http://www.oxfam.org.uk/oxfam_in_action/(英語です)

今日のタイトルのBe Humankind.(人間になろう)は、そのOxfamのキャッチフレーズ。
残念ながら、特にどこかの名言ではないと思いますが、Human beingとせずにHuman "kind" (=優しい)としているところが、ミソなんだと勝手に解釈しています。


細かいことですが、Oxfam Internationalという世界的な元締め(?)が存在し、各国にその現地の団体として「Oxfam. ~~」として組織が存在しています。なので、私が働いているのは「Oxfam GB」(GB=Great Britain=イギリス)。HPによれば、英国国内に700箇所近い店舗を持っているとか・・・本当か?そして私の働いているノーリッチのチャリティショップは、(スタッフさんによれば)全国で第3位の売上なんだそうです・・・本当か????


概観はこんな感じです。結構大きい!
ちなみに、日本にも「オックスファム・ジャパン」さんがあって、3月1日に常設店がオープンしたそうです。めでたい!ぜひ行ってみてください。http://oxfam.jp/2012/02/post_438.html


NGO(あるいはNPO)活動したことのある方には釈迦に説法で恐縮ですが(むしろ読み飛ばして!)、NGOの活動には二つの側面があります。一つは、支援活動(あるいはその団体がミッションとして掲げている活動)をするというアウトプットの面で、NGOは勿論その社会的使命のために存在しているのです。しかし、もう一つの側面として活動に必要となる資金を集めることも、NGOの生命線として非常に重要です。途上国の現場での支援活動はいわば花形ですが、その裏方としての先進国でのファンドレイジングをダサいとか地味だとか思って軽視しては絶対にいけませんぞ!!


 * * * *

かなり前置きが長くなりましたが、そんなチャリティショップとは何をしているか。基本的にチャリティショップとは、「中古品をただで寄付してもらう」→「値段を付けて売る」ということをしています。で、その収益から運営コストを差し引いた利益は全て援助のための活動資金に充てられるということですね。


Oxfam shopでは、おもちゃ、本、服、ソファ、テレビゲームソフトに至るまで、どんな寄付でも基本的に受け取っています(たしか家電は受け付けないと言っていたかな?)。で、それを売れるもの、売れないものに仕分けし、値札を付けて店頭に並べます。


これは、寄付された品々が置かれている場所。結構、すさまじいですよね。
 
この「宝の山」と格闘するのが、私を含めたボランティアさんのお仕事です。
服やカーテンなら素材やブランドをチェックし、本なら今でも店頭に並んでいる最新のものか、そうでないかなどを一つ一つチェックして、きれいにして、値段を付けていきます。


で、ショップに並べるとこんな感じになります。ほんと、なんでもかんでも売ってる雑貨屋さんって感じで、ふらふら店内を見ているだけでも結構楽しいですよ^^
  
私はときどきレジ打ちもやっています。イギリスの£2とか20pとかのコインが
初めよくわからなかったのですが、今ではすっかり慣れました。
 
中古品以外に、フェアトレードの食べ物や石けんなども取り扱っています。
私のお気に入りは、ブルキナファソ産のドライマンゴーです。程良い甘さで、癖になりますよ!(・・・歯に詰まるけど)
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チャリティショップの運営は、3つのタイプの人々の協力によって成り立っています。第一に寄付をしてくれる人、第二にそれを仕分けて売るボランティアさん、第三にそれを買ってくれるお客さん、です。


働いていて感じることは、当初思っていた以上に「寄付が多い」そして「客が多い」ということです。チャリティショップって、正直言って初めシャビ—なイメージがあったのですが、それは私の間違いでした。近所に住んでいる人々が、お家でいらなくなったものを「せっかく捨てるくらいなら・・・」といって持ち込んでくださる、いわゆる「Mottainai!」が驚くほど自然に定着しているんです。中にはガラクタやとても売れないものもありますが・・・こないだ、電話で「うちの車を寄付したい」という電話がかかってきたときはびっくりしました。一方で、お客さんも日々たくさん来ます。レジに列が出来ることもしばしばです。もちろん安くて良い品が揃っているからこそ足を運んでくださるのですが、「せっかく買うなら寄付になるところで」といって、わざわざフェアトレードのコーヒーやチョコを買いに来てくれるお客さんもいます。ちなみにOxfam Shopはイギリスの中古本市場において最大のプレーヤーなんだそうです。チャリティーパワー、恐るべし!!


スタッフさんに関して言えば、全員に会ったことはありませんが、恐らく40人近いボランティアさんが活動しているのでは無いかと思います(有給スタッフは恐らく3名)。定年退職後のおじいちゃん・おばあちゃんが多いですが、快活でエネルギッシュな方ばかりで、若者の私がいつも刺激を受けてます笑。ちょっとした老人会みたいになっていますが、それも地元のコミュニティとしてうまく機能しているんだな、という印象を受けています。


 * * * * 


ノーリッチにお住まいの皆さん、お近くに来た際にはぜひお立ち寄りください☆ノーリッチのOxfam Shopは3箇所もあるそうなんですが、私が働いているのは一番大きいMagdalen Streetという通りにあるお店です。大聖堂から歩いて5分くらいのところです。
Oxfam Shop 8/10 Magdalen Street  Norwich  NR3 1HU


それから、もし「チャリティショップでボランティアをしてみたい」という方がいれば、ご紹介できますので、ご連絡ください☆


本日もお読みいただき、ありがとうございました!
次回は、元銀行員らしく、そんなOxfam GBの財務分析にチャレンジしようと思います!

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